【白血病や癌】入院と仕事──それでも今は自分を優先していい

コトバ

突然、病気で入院することになる――。
これは誰にとっても予想できることではありません。

私自身もそうでした。
それまで当たり前のように毎日働いて、忙しく仕事に追われていた日々。
そんな日常が、病気によって一変し、「しばらく仕事を離れなければならない」という現実が目の前に突きつけられます。

定年を迎えていない人にとって、「仕事」は単なる生活の糧ではなく、
責任や誇り、やりがい、仲間との関係性といった、人生そのものに直結するような存在だと思います。

だからこそ、入院が決まったとき、真っ先に頭に浮かぶのが仕事のことでしょう。

・職場にはどんな影響があるだろうか?
・自分の穴を埋めるために、誰かに余計な負担がかかってしまうのでは?
・復帰できる保証はあるのか?
・このまま退職という選択を迫られることになったら……

様々な不安や、焦り、申し訳なさが、きっとぐるぐると頭をめぐるはず。

特に、長く仕事を続けてきた方ほど、その思いは強いのではないでしょうか。
「自分がいないことで、誰かに迷惑がかかるのでは」
「周囲にどう思われるだろう」
そんなふうに、自分よりも“職場や他人”を優先してしまう優しさを持った人が、きっと多いのだと思います。

でも──
そんなときこそ、はっきりと伝えたいことがあります。

「今は、自分の命を最優先にしてください」

仕事のことを考えてしまうのは当然です。
けれど、何よりもまず大切にすべきは、自分自身の命であり、健康です。

もしもあなたが倒れてしまったら、
その職場に戻ることも、恩返しをすることもできなくなってしまう。
だからこそ、「今は、自分の体を最優先にすること」が、後で誰かのためになるのだと、私は思います。

実際、私が入院したときも、職場の仲間たちは言ってくれました。
「まずは、しっかり治して戻ってきてね」
「みんなでカバーするから心配しないで」
その言葉に、どれほど救われたか分かりません。

仕事はもちろん大事。責任もある。
でも、あなたが健康でいてくれることを、一番に願っている人はきっと職場にもいるはずです。

罪悪感や焦りは、決して簡単には消えないかもしれません。
でも、「治ったら恩返しをすればいい」「今だけは甘えていい」
そう自分に言い聞かせて、治療に集中することが、結果として一番良い形で職場に戻る近道になるのではないでしょうか。

治療に専念できるのは、今しかありません。
どうか、割り切って“自分第一”で、しっかりと治すことを最優先にしてください。

そして、元気になったそのとき、
心からの「ありがとう」を伝えに、職場に戻っていけたら──
それは、かけがえのない“人生の第2章”の始まりになるはずです。

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