抗がん剤2クール目(寛解導入療法2回目)のとき、なかなか眠れない夜がありました。
そのため、睡眠薬を処方してもらい、眠りにつくようにしていたのですが、ある日の出来事は、今もはっきりと覚えています。
その夜も、眠るために睡眠薬を1錠服用しました。
ところが、いつまで経っても効果が現れず、頭は冴えたまま。
飲んだのに眠れない焦り。
仕方なく、もう1錠を追加しようと思い、看護師さんとの相談の中で、別の種類の睡眠薬を服用しました。(テトラミドというものです。)
「違う薬なら、眠れるかもしれないな」と、深く考えずに飲んでしまいました。
数時間後、夜中にトイレに行きたくなり、ベッドを離れました。
そのときすでに、体に異変が起きていて、立ち上がった瞬間、頭がクラクラして、ふらつきを感じました。
でも、どうしてもトイレは我慢できない状況だったので、何とか歩いて向かい、トイレに入ったのですが……
気がついたら、床に倒れていました。
どうやら意識を失っていたようで、自分の倒れた音がすごい音だったようで、それを聞いた看護師さんがすぐに駆けつけてくれていました。
気を取り戻したときは、汗が止まらず、血圧もかなり低下。
幸い、なんとか自力でトイレの鍵を開けることができて、看護師さんのサポートでベッドに戻れましたが、その時点で、体調は一気に悪化していました。
その後、落ち着きを取り戻し、なんとか眠りにつけたものの、翌朝6時ごろにまたトイレへ。
今度は意識を失うことはありませんでしたが、再び血圧が急激に下がり、体がフラついて動けなくなってしまい、急いでナースコール。
再び看護師さんの力を借りて、ようやくベッドに戻ることができました。
これが、抗がん剤を投与していて、骨髄抑制によって、赤血球が著しく低下している時だったら、頭を打って脳内出血なんてこともありえると思うと、本当に恐ろしいと落ち着いた時に思いました。
睡眠択についてじゃ、異なる種類の薬を飲むにしても、人それぞれの相性もあったりして、副作用のリスクも上がる可能性があります。
また、睡眠薬は使い続けるうちに効果が弱まることもあります。
「前はこの1錠で眠れたのに、今は効かない」
そう感じるようになったら、それは体が薬に慣れてしまっているサインかもしれません。
眠れない夜は本当につらいものです。
ですから、前の記事でも書いたように、あまりにも眠れない夜が続くようなら薬に頼ることも必要です。眠れないと体調にも悪く、ストレスにもつながりかねないですから。
でも、怖さがあるのも事実なので、睡眠薬の服用にあたっては、主治医の先生や看護師さんとしっかり相談しながら服用を検討してもらえたらと思います。
睡眠薬と上手に向き合っていくには、
「効かない=すぐ追加」ではなく、「なぜ効かないのか?」を見つめ直す視点が必要だと感じています。
これからも、安心して眠れる日々を取り戻すために、
薬との付き合い方は、自分自身がいちばん丁寧に向き合っていかなければならない部分なのかもしれません。
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