入院生活が始まると、まず気になるのは、1人部屋か2人部屋か。
多くの人は「1人部屋がいい」ですよね。。
私もそうです。
2人部屋は、決して広いとは言えない空間を、もう一人の患者さんと共有することになります。
洗面所やトイレは共用、プライベートな空間も限られ、どうしても気を遣う場面が増えてしまいます。
それに、相手の生活リズムや性格によっては、かなりのストレスになることもあるのです。
実際、私が経験した2人部屋では、
看護師さんに怒りをぶつけ続ける患者さん、
就寝時間を守らずテレビを見続け、大きな声で笑う人──
ただでさえ体力も気力も削られている治療中、
そういった環境に身を置くことが、どれだけ神経をすり減らすか…。
「どうしてこんなことに気を取られなければいけないんだろう」
そんなふうに思うこともありました。
だからこそ、もし今、2人部屋で過ごしていてストレスを感じている方がいたら、
ぜひ1人で抱え込まず、看護師さんや臨床心理士さんに相談してみてほしいです。
環境を変えることが難しくても、話すことで心が少し軽くなるかもしれません。
状況を知ってもらえるだけでも、安心感につながることはあります。
でも一方で、2人部屋にはメリットもあると、私は感じました。
たとえば──
私が最初に入院したとき、同じ部屋になったのは60代の男性。
この方がとても明るく前向きな方で、会話もはずみ、お互いを励まし合いながら過ごすことができたのです。
「今日は調子どう?」
「また一緒に頑張ろうな」
そんな何気ない一言が、どれほど心の支えになったか分かりません。
狭い空間を共有するからこそ生まれる人とのつながりが、
不安や孤独感を少しずつ和らげてくれることもある。
だからこそ、私は今、「どちらが正解か」は一概には言えないと思っています。
大切なのは、自分がどう感じているかを無視しないこと。
そして、しんどいときは無理せず、声を上げてみる勇気を持つことです。
闘病中は、ストレスをためないことが何より大事。
だからこそ、自分の心と身体にとって何が負担で、何が支えになるのか──
一つひとつ丁寧に向き合っていくことが、治療に前向きになる第一歩だと思います。
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